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偶然のように現れた、ギフトのような人や場所。この出会いがあったからこそ、わたしはひとりで歩き出す準備が整ったのだと思う(本文より)
子どもたちは大きくなり、ようやく自分と向き合うことができるようになったとき、一子さんは北へ向かった。岩手県遠野市の馬たちと人間が共に暮らす場所で、感覚をゆるやかに解き放ち、ひとりになること、ひとりでいること、世界をその足で歩き、引き受けていくことを、まるで潮が満ちていくようにゆっくりと理解する。そのために必要だったのは場所であり、人であり、動物たちだった。植本一子最新エッセイシリーズ、最新刊。
(2025年・セルフパブリッシング)