映画とは、千の絶望の映像を流したあとに、それと気づかれぬようひとつだけ希望の映像をながすことのできるたったひとつの芸術である。 松竹映画、佐分利信、水久保澄子、パク・チャヌク、アルノー・デプレシャン、大島渚、ヌーヴェル・ヴァーグ、山田洋次、青山真治。稀代の名文で知られる映画評論家、30年余年にわたる評論活動から厳選した評論65本プラス2011年2023年のベストテンを収録した、待望の650ページ超えの初著作。 この人のヴィム・ヴェンダース『PERFECT DAYS』評が一番好き。 (2024年・リトルモア)