"目的地というものは決して場所ではなく、物事の新しい見方である”とヘンリー・ミラーは言った。旅とは決して遠くに行くことだけが旅ではない。かつての自分にはなかった視野が広がり、新たな発見をする事こそ旅なのだとすれば、近所の小さな川べりでも、裏山でも、街の雑踏のなかでも旅は出来る。会いたい人に会いに行くことも、遠くへ行くこともままならないこの時代に、敬子さんの旅にまつわる本が出版される。それはきっと毎日を旅するように暮らす生き方のヒントや、いつか今まで以上にわくわくする旅をするための気づきがたくさん潜んでいる本なのだろう。今から読むのが楽しみで仕方がない。 ファッションディレクター・岡本敬子による大人のための旅じたく。パッキングの仕方からレイングッズ、旅先では欠かせない必需品などのテクニックやアイテムの紹介から、旅先で心地良く過ごすための楽しみ方まで。旅の空を思い浮かべながら、いますぐどこかへ旅に出たくなる、旅を愛するすべての人のための一冊（盛岡の旅も登場します）。（2020年・光文社）