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自らの存在を証明し、誇示する目的でニューヨークやフィラデルフィアなどアメリカの都市で同時多発的に始まったエアロゾル・ライティング文化は、競争やメディアの過熱を生み出しつつ、やがて資本主義という大きな波に飲み込まれながら、そのレゾンデートルを失っていっていきました。
ストリートという共有財を相対化する試みとしてはじまったグラフィティ文化は世界じゅうに拡散され、ここ日本でも日常の風景として浸透しましたが、日本におけるグラフィティ写真を、風景の記録としてまとめた写真集は未だかつてなかったはず。
2015年から2020年の東京オリンピックの直前までに、おもに渋谷を中心としたエリアで撮影された5,000枚以上のなかから210枚をセレクトした写真集。
ジェントリフィケーション、都市美化という名のもとに消され、ほとんどが取り壊されている建造物が写っているそう。2000年代東京のノスタルジックな風景としてご覧ください。
(2026年・左右社)