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TOKYO STYLE

6,500円

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BBCの東京特派員が書いた日本に関する記事に対して、アメリカの経済学者が反論している記事を今朝布団のなかで読んでいた。 政治をはじめとした様々な階層における老人支配という日本の問題点には深く頷きながらも、植民地主義的西欧人が見たアジアの小国という、上から目線の印象が否めなかったBBCの特派員の記事に少々苛々していたところだったから、アメリカの経済学者の指摘には深く共感を覚えた。だが結局のところどちらの記事も主観性に欠けている。当たり前のことだ。彼らは当事者ではないのだから。  どうしようもない生活を送っていた19、20歳のころ。気の利いた友人のアパートには必ずこの本が置いてあった。当時の東京は世界的に見ても文化的で先鋭的な都市のひとつだったはずで、田舎に住む自分たちにとっても東京に暮らす人間たちの部屋はユニークで、奇異で、グローバルな格好良さを内包していた。そうした羨望の眼差しは今やノスタルジーでしかないということをBBCの特派員が指摘していたわけだが、反論を書いたアメリカの経済学者は、住宅価格が下落していることによって日本の都市部における一人あたりのフロア面積が広がっていることを指摘していた。2023年のいま、『TOKYO STYLE』の続編が刊行されることがあったなら、世界の人びとに東京はどんな風に映るのだろうか。 東京の普通の人々の生活感溢れる雑然とした居住空間。編集者・都築響一が捉えた90's東京の生態。ソフトカバー版が古書で入荷いたしました。当時を懐かしむ方よりも、今を生きる若い世代の方に考現学的視点で見ていただきたい一冊。カバー上部ヨレあり。 (1997年・京都書院)

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