よい戦争
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よい戦争

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ぼくは彼の小説の熱心な読者ではない。だが何となくその特集号には抗し難い魅力があって、ついに家に持ち帰ってしまった。何の話かと言うと『ブルータス』の村上春樹特集である。息子が寝静まったあと、独りで「村上春樹の私的読書案内」をパラパラと読み出す。あ、ピエール・ガスカールの『街の草』。ブローティガンにレアな嵐山光三郎の『チューサン階級ノトモ』も挙げている。何より驚いたのはターケルの『よい戦争』を挙げていたこと。この書物及びターケルの仕事について、村上氏がとても的確なことを書いていたのでここに抜き出す。 “スタッズ・ターケルの書物が僕らに提供してくれるのは、『地べたの視点』から見た歴史であり、社会であり、様々な出来事である。それらの視線(断片)が数多く集められ、積み重なり、結びついていくことによって、ものごとの全体像が次第に明らかになっていく。このような手法で作られた本は、ターケル以前には存在しなかった” 村上氏の著書『アンダーグラウンド』はターケルの手法を用いて、地下鉄サリン事件の核心に迫ろうとした。複合的に、重層的に様々な人々の証言を積み重ねていくことで見えてくるもの。そういえば岸政彦の『東京の生活史』を読んでいたら、やっぱりターケルを思い出した。何はともあれ、第二次世界大戦を様々な立場の人間の視点から膨大な数のインタビューを重ね、纏め上げた600ページを超える大著。ハルキストも、『東京の生活史』を読み終えた人も、次はターケルに挑戦してみてください。帯なし、カバーややヨレあり。他通読には問題ありません。 (1987年・第五版)