new
アフリカから移住し、リスボンのスラム街フォンタイーニャス地区で暮らす女性の過酷な日常を映し出した『ヴァンダの部屋』(2000)、アフリカからの移民であるヴェントゥーラ自身の体験をもとに、ポルトガルに暮らすアフリカ移民の苦難の歴史を、人生の終焉を迎えたひとりの男の記憶を通して描き出す『ホースマネー』(2014)など、移民や労働者などが周縁化される社会をフィクションとドキュメンタリーの境界を揺るがす独自の映像表現によってとらえ、国際的評価を確立してきた映画監督ペドロ・コスタ。
現在、東京都写真美術館で開催中の、日本最大規模で、東京では初めてとなる美術館での個展図録となる本書。
コスタが10代の頃に出会い深い影響を受けた、スティーヴィー・ワンダーのアルバム『インナーヴィジョンズ(Innervisions)』(1973)と同名のタイトルを掲げた展示では、コスタ作品において重要な役割を担う、ヴェントゥーラをはじめとする登場人物たちや、映像作品の図版、制作ノートやに加え、東京都写真美術館のコレクションであるジェイコブ・リースの写真作品、批評家による論考や本人へのインタビューを収録。
(2025年・ソリレス書店)