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おかわりは急に嫌 私と『富士日記』

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子どもたちは昔からの習慣で野遊びにきて、野草を摘んでいくが、家があれば門にはよじのぼったり、開けたてにしてみたり、テラスではさわぐし、ハシゴをみれば、それをかけて二階の窓からのぞく。 昭和四十二年三月二十九日 引用は山荘の管理所の人たちが保管していたハシゴを返すついでにしていった話。昭和という時代がいかにめちゃくちゃだったかを、令和の世から噛みしめられるのも、この日記の魅力のひとつだ。子どもに対し、教育するでもなく、ハシゴを隠す方法で侵入を防ごうとするのはほとんど動物対策で、ここにコミカルが宿るのかとつい笑う。 (昭和がめちゃくちゃ) 夫婦の食卓。ガソリンスタンド。個人商店でのひとコマ。食堂の風景。山荘の管理所。夜食。夫婦喧嘩。 戦後の日記文学の金字塔、武田百合子の『富士日記』の気になる一節を引用しながら、自身の体験や日常と重ね合わせつつ、おかしみとペーソスを込めた読み解いていく。注目の日記エッセイの書き手による武田百合子『富士日記』へのユニークな道先案内。 (2025年・素粒社)

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