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ここに写るのはパフォーマンスではなく、人々が当たり前に、カミや自然に感謝する「あるがまま」の姿だ。
ー新城大地郎
宮古島、祥雲寺の住職でありながら民俗学者でもあった岡本恵昭が1960年代から1970年代にかけて、精力的に撮影してきた村落の祭祀。ハーフカメラを用いながら撮影された無私の記録 には、 祭祀、自然、人々の営みが深く結びついた宮古島の精神世界が息づいていた。それらの岡本の写真に、孫でありアーティストの新城大地郎が、藍や墨の書、ドローイングを施した作品、岡本の没後、著作とともに遺された写真、ノート、音源、遺物など貴重な学術資料、民俗学者・島村恭則による「岡本民俗学」への学術的考察、写真家・石川直樹による寄稿などを収録した、多様な文化と価値が交差する現代における過去と現在をつなぐ「根」と「再生」を再考するための一冊。
(2025年・赤々舎)