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手をふって、いい気分で、進まねばならぬ。苦しんで生き生きと暮らすのだ。
静岡県・浜松市で眼科医を営みながら徹底して私小説を書き続けた小説家・藤枝静男の名編『痩我慢の説』を、稀代の漫画家・川勝徳重がマンガ化。
戦争。モダニズム。ジャズ。狂気。エロティシズム。
若かったありし日々と老年の哀感を主人公の町の老医師に投影し、天真爛漫でエキセントリックな若き姪の躍動感と対比させる。まさに今読まれるべきささやかな人生讃歌。
(2024年・トーチ)