new
{{detailCtrl.mainImageIndex + 1}}/1

長電話(特製栞付き)

3,080円

送料についてはこちら

スマートフォンなんていうものがなかったころ。どうだったけな、とぼんやり思いだしてみる。そう、誰かに何かを伝えるには、電話か手紙を書くか、直接会いに行くしかなかった。「削除」とか、「やり直し」ができないぶん、伝達したい思いの純度というものは今よりずいぶん高かった気がする。そう、たぶん、記憶にとどまり、そこに残り続けるのだから、言葉はもうすこし重く、軽薄さというものから遠くはなれていたのではないか。 坂本龍一の出版社〈本本堂〉より1984年に刊行された音楽家・高橋悠治との対談集は、石垣島に幽閉され、ただひたすら二人が電話越しに会話するという内容を収めたもの。ニューアカもテクノも終わった時代の、ポップカルチャー、広告、政治と権力、生活と資本がどこに向かっていくかを捉えた貴重なドキュメント。ただ言いたいことを放談するのではなく「言いたくないこと」の余白と重みを感じる本。 (2024年・バリューブックス)

セール中のアイテム