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"俺はロサンゼルスにいた。そのころ俺は二十歳だった。偉大な作家になった自分の姿が見えた。ロサンゼルスよ、ほんの少しでいいから俺のものになってくれ。素敵な街、砂の中の悲しい花。バンディーニよ、人生を知れ。街を歩き回れ。顔を洗え、髪をとかせ、何かいいにおいのするものをつけろ"
後年ブコウスキーが発見し、ジェームズ・エルロイが称賛したカルト作家ジョン・ファンテ屈指の傑作青春小説。作家の分身であるアルトゥーロ・バンディーニ・サーガの代表作であり、2002年の初版はすでに古書市場で高騰し、入手困難となっていた本著が、ついに新訳で待望の復刊。
(2023年・未知谷)