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2003年。「ヌーヴェルヴァーグの母」と呼ばれ、『5時から7時までのクレオ』『冬の旅』など、精力的に映画作品を発表してきた映画監督アニエス・ヴァルダは突如ヴィジュアル・アーティストへと転身する。ドキュメンタリーとフィクションとのあわいにある戸惑い、詩的で抽象的なリアリズム、さまざまな映像メディアにおける社会政治問題の繊細な観察を反映したインスタレーション作品、時間や空間、現実性をテーマにした立体作品やインスタレーションを発表。写真家からそのキャリアをスタートし、2019年にその生涯を終えた彼女にとって、それは"第3の人生"と呼べる実に創造的な時期でした。
ベルリンのギャラリー〈Silent Green〉で開催されたヴィジュアル・アーティストとしてのアニエス・ヴァルダに焦点を当てた回顧展のために制作された図録が入荷。インスタレーション、ビデオ、写真などさまざまなメディアを用いた、まるで散文や長編詩のような作品たちをじっくりとお楽しみください。
(2022年・Spector Books)