new


"When you hear music, after it’ s over, it’ s gone in the air.
You can never capture it again.
音楽を聴き終った後、それは空中に消えてしまい、二度とつかまえることは出来ない
・
音楽についての小さな冊子をつくりたいと考えていました。
それは好事家たちが喜ぶレコードコレクターのための本、というよりはもっとパーソナルで開かれているもの。
たとえば今朝食べた朝ごはんの後ろでかかっていたピアノトリオのような。
寝る前に小さなヴォリュームで聴いていたギターソロのような。
生活のなかにぼんやりと佇んでいる、呼び名のない音楽のことを紹介したいと思ったのです。
水のように滋養のある、なくてはならないもののこと。
その音楽のことをかつてエリック・ドルフィーは二度と捕まえることのできない、消えてしまうものだと語りました。
ビーチ・ボーイズはこう歌っています。
・
"日曜の朝のゴスペルは
魂にぐっとくるのさ
ブルースやフォーク、カントリー
転がる石のようなロック音楽
もし誰もが太陽の下でちょっとした音楽を生活にプラスできたなら
世界が一つになれるかもしれないよ
(日々の暮らしにちょっとだけ音楽を加えよう)"
・
The Beach Boys
"Add Some Music to Your Day"
・
ピースとラブ、そしてちょっとした音楽をすべてのひとに
・
当店出版部から刊行された『ぼくの部屋においでよ』の出版記念イベントとして2023年8月札幌、そして9月仙台で開催されたトークイベントのために制作した12ページ足らずの小冊子。2020年から2022年のあいだにポストされたインスタグラムの音楽にまつわる文章3編、書き下ろし5編を収録。
限定100部。
(2023年・BOOKNERD)