オウムを肩に乗せた男。マンドリンを携え、スーツでビシッと決めた老人。たくさんの猫を連れた親子。ラジカセを持ち、豊かな声量で歌を歌う女性。 ここにあるのは「路上生活者」という悲壮感漂う言葉から遠く離れた、からっとしたポジティブな空気感。長い不況のなかをさまよっていた70年代末から80年代初頭のアメリカはニューヨークのストリート・ピープルたちを撮り続けた写真家ジャネット・ベラーの写真集。序文を寄せているのは、裏通りのニューヨークの物語を描き続ける作家・ジャーナリスト、ピート・ハミル。ソフトカバー。表紙小ヨレ。 (1980年・Macmillan Publishing)