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島根の海辺の家に暮らす、精神科医である大竹民子が綴る9つの随想。時間や距離を越えて、自然や動植物、人生の営みを心に響く筆致でおだやかに描く。京都・龍安寺の石庭の縮尺をイメージした判型、墨滴が拡がっていくさまを描いた書家・上田普による装幀、宮本信代による水墨画の挿画など、隅々まで行き届いた造本の美しさも素晴らしい一冊。
(2022年・国書刊行会)