「諦めるな。一度諦めたらそれが習慣となる」 (がんばれ！ベアーズ） 「プライドは痛みしかもたらない。絶対に助けてなどくれない」 （パルプ・フィクション） これはぼくの記憶に残る映画の台詞。DVDや配信でひとつの映画を死ぬほど見返すことができるのに、（いい台詞はたくさんあるけれど)ほとんど記憶に残っていなくないですか。どうしてなんだろう。和田さんや植草さんたちはそれこそ死ぬほど映画館に通ったり、映写室でラッシュを観ながらメモしていたんだろうなあ。心と体に刻まれてるもの。 記憶に残る映画の名セリフを和田さんの味わいのあるイラストレーションと親しみのある文章とともに紹介する映画エッセイの名著(全7巻)が、本体はオリジナル仕様のまま特別ケース入りで復刊。さらに各巻特別エッセイ付きの栞が封入されるという豪華仕様。第1巻は村上春樹氏が和田さんとの思い出を忘れじの映画とともに綴っています。 (2022年・国書刊行会)