野呂邦暢 古本屋写真集
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野呂邦暢 古本屋写真集

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夭折の芥川賞作家・野呂邦暢はなぜ古本屋の写真ばかり撮り溜めていたのか。 諸説あるが、長崎に住む地方在住の作家は上京のたび、古本屋通いを何よりの楽しみとしていた。東京の、あの古本屋の、ショーウィンドウのちょっと洒脱な感じとか、古ぼけた背表紙がずらりと並ぶ書棚の壮観な風景とか、スポーツカーやミニスカートの女性の背後に古本屋という文化がきちんと居座っている、あの都市と古本が共存している、あの風景に憧れていたのだろうと思う。だからカメラのシャッターを憧憬とともに切ることによって、あの風景を自分の懐中に収め、風景を切り取ったまま我が家へ持ち帰った。そうすればあの黴臭い匂いも、軒先にいる本の虫たちが本を読みふける光景も、家にいながらにして何度も再生することができる。 四十二歳という若さで夭折した作家・野呂邦暢が上京のたびに撮りためていた古本屋の写真を遺族から託された編集者・岡崎武志が、一冊の本にまとめた『野呂邦暢 古本屋写真集』が編者対談、野呂の古本にまつわるエッセイを増補し、ちくま文庫として待望の復刊。大好きなエッセイ『名曲喫茶らんぶる』が収録されているのは嬉しい。 (2021年・筑摩書房)