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1946年から1950年にかけてトルーマン・カポーティが「 マドモアゼル」「ヴォーグ」「ニューヨーカー」「ハーパーズ・バザー」誌に寄稿した文章をまとめたこの『ローカル・カラー』は、ニュー・オーリンズ、ニューヨークなどアメリカの都市をはじめ、ハイチやモロッコ、ヨーロッパなど訪れた町や出会った人などについて書かれた、いわゆる紀行文である。この本が素晴らしいのはそれぞれの国、町ごとに異なる写真家が写真を添えていること。ブレッソンの撮ったニュー・オリンズ、ビル・ブラントの撮ったヨーロッパ、セシル・ビートンのタンジェなど、カポーティらしい細部まで行き届いた洗練さを持った、宝石のような一冊。カバー一部ヤブレ・経年ヤケ。
(1950年・RANDOM HOUSE)