受刑者と写真家。境遇もバックボーンもまったく違うふたりは9ヶ月にわたって文通を行い、新型コロナウイルス感染症の大流行やBlack Lives Matter 運動などアメリカを覆いつつあった大きな不安と分断について、アメリカ人作家のラルフ・エリソン（Ralph Ellison）の小説『The Invisible Man（見えない人間）』、アメリカ人ラッパー、ミュージシャンのアンドレ・3000（André 3000）からロバート・フランク（Robert Frank）の『The Americans（アメリカ人）』、オーストラリア人詩人のライナー・マリア・リルケ（Rainer Maria Rilke）の『Letters to a Young Poet（若き詩人への手紙）』まで、個人的な歴史や影響を受けたものを共有しながら、2人は芸術と想像力が持つ人を救う力、正義と説明責任、アメリカの刑務所での生活、2人の人間を結びつける共感と好奇心の驚くべき力について熱く語り合った。アメリカ人フォトグラファー、アレック・ソス（Alec Soth）と、ミネソタ刑務所の受刑者であるクリス・ファウスト・カブレラ（Chris Fausto Cabrera）による作品集。ソスの作品を元にしたポストカード2枚付き。 (2020年・MACK)