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"ぼくらの暮らしを守ってくれるものは、だれもいないのです。ぼくらの暮らしはけっきょくぼくらがまもるより外にないのです"
"お金やヒマとは関係がない みがかれた感覚と まいにちの暮らしへの しっかりとした眼と そして絶えず努力する手だけが 一番うつくしいものを いつも作り上げる"
"暮らしと結びついた美しさが ほんとうの美しさだ"
ぼくらの側にある言葉というものがある。例えば誰かに拵えてもらった間に合わせの文章は絶対に人の心には訴えかけないように。われわれと同じように物を見て、匂いを嗅ぎ、暮した人間のことばは生活者のことばでもあるからだ。この人の言葉は簡単には消費されない。朝の連ドラで人気を博した後も、繰り返し繰り返しまるでくすぶり続ける焔のように、生きとしいける言葉として彼の言葉は心に残り続ける。
編集者・花森安治のアンソロジーの決定版はついに登場(全3巻)。
第1巻は花森が敗戦後すぐに服飾評論家として世に出たころの「衣」を中心とした稀有な著述で構成。服飾デザインとは何か、身だしなみや着こなし、色彩感覚の大切さ、装いの基本を読者に伝えるとともに、
「ほんとうの美しさ」とは何かを説きます。
(2020年・暮しの手帖社)