堀部篤史 90年代のこと
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堀部篤史 90年代のこと

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所謂"いけず"な人。 恵文社一乗寺店の店長時代から文化人として仰ぎ見ていた堀部さんとは未だ面識はないが、失礼ながら勝手にそんなイメージ、偏見を持っていた。 "いけず"という言葉は閉鎖的でシニカルな、そんなひとを想起させるのだけれど。この本に出てくる堀部さんはほぼ同年代ということもあるのか、ダイナソーJRやソニック・ユースを聞き漁りながらレンタルビデオ店でカルトな名作を借りまくったり、デ・ラ・ソウルやビースティーボーイズにときめきながら都築響一の「TOKYO STYLE」に影響を受け部屋のインテリアを整えたり、ぼくと全くおなじようにナードで無為な、最高すぎる青春を過ごしていた。そうした親しみに似た感情をシンパシーと呼ぶには恐れ多く気がひけるが、もしお会いする機会があるならばなんだか打ち解けられそうな気がいまはしている。 ぼくらが街を闊歩していた90年代には新しきものと古きものが並列にあって、そのたくさんの情報のなかからあるキーワードや共通項で編集し、自分の表現とすることが時代の気分だった。ぼくらがいま一心不乱に見つめる四角く小さな箱はまだなくて、検索に頼ることも出来ずよろよろとトライアンドエラーを繰り返しながら様々なカルチャーを貪っていた。そんな時代が良かったとは決して思わない。だが回り道をしたことで手に入れたものも沢山ある。それは店内や外観をスマートフォンで撮影しただけでは得られないものなんだ。リアルな、ほんとうにじぶんをゾクゾクさせてくれるものはあなたの眼前にあるんだから。 * 京都の書店「誠光社」店主、堀部篤史さんが綴る90年代のこと。そしていまとあの時代を繋ぐ、未来を生きるための視点。 (2018年・夏葉社)